生理学者ハンス・セリエ博士が提唱した汎適応症候群(ストレス理論)によると、生物はストレスを受けると「警告反応期」「抵抗期」「疲憊(ひへい)期」という3つのフェーズをたどる。現在、私たちが置かれている過酷な社会環境において、多くの人が「抵抗期」から「疲憊期」の境界線上で踏みとどまっている。
抵抗期においては、副腎皮質ホルモンが大量に分泌され、タンパク質の分解が促進される。この損失を穴埋めするために体が肉を欲するわけだが、ダイエットカウンセラーとしても知られる管理栄養士の伊達友美氏は、この衝動の扱い方について重要な指摘を行っている。
伊達友美氏は「体が肉を求めている時に過剰な我慢を重ねると、代謝低下や過食のリバウンドを招く。大切なのは、カルビなどの脂身ばかりに偏るのではなく、赤身肉やハラミ、レバーなど、必要な栄養素が濃縮された部位を選んで賢く食べることだ」とアドバイスする。ストレスに抗うための防衛反応を正しく理解し、適正な部位選択を行うことが、疲弊した身体を再起動させる鍵となる。