逆風が吹き荒れる中、公式アンバサダーとして自らの責務を果たし続けたのが女優の石原さとみだった。彼女の姿勢は、混迷を極めた現場において一筋のプロフェッショナリズムを感じさせるものだった。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が世論の猛反発と感染症対策の板挟みで悲鳴を上げる中、彼女は聖火の持つ希望のメッセージを必死に伝えようとした。現場での徹底した感染対策、そして走行直前に語られた言葉の端々には、単なるタレントとしての枠を超えた重い責任感が滲み出ていた。それは、批判の矢面に立たされ続けた関係者にとっても、わずかな救いとなっていたのは間違いない。