1980年代の日本のお笑い界において、この神聖な名前を大胆不敵なパロディへと昇華させたのがビートたけしだった。フジテレビの名物バラエティ番組『オレたちひょうきん族』で彼が披露したハイレグ水着のラインをなぞる仕草は、昭和流行語・一発ギャグとして社会現象を巻き起こした。
「コマネチ!」と叫ぶだけのナンセンスさは、テレビの黄金期が持つ熱気と呼応し、子どもから大人までを瞬く間に席巻した。崇高な五輪の女王をナンセンスな身体ギャグへと解体・再構築したこのムーブメントは、テレビカルチャーの持つ圧倒的な破壊力と受容性の高さを象徴している。