「アンノウン・マザーグース(Unknown Mother Goose)」という印象的なタイトルには、複数の意味深なニュアンスが重なり合っています。
英語の「Unknown」は「名もなき、未知の、知られていない」を指し、「Mother Goose」はイギリスで古くから作者不詳のまま民衆の間で歌い継がれてきた伝承童謡の総称です。インターネットという広大な海原で、プロ・アマを問わず無数のクリエイターが自由に音を紡ぎ、共有し、歌い継いでいくボーカロイド文化そのものが、まさに現代の「マザーグース」でした。
さらに「マザー(母)」という単語は、wowaka氏にとって自身の音楽的アイデンティティを育んでくれた初音ミクそのものを指しているとも解釈できます。誰が生み出したかも分からないまま広がる歌の連鎖と、自らの原点である電子の歌姫への敬意。この2つの視点が重なり合った結果、この象徴的なタイトルが与えられました。