マダニによる被害が他の虫刺されと決定的に異なるのは、その「固さ」と「持続性」だ。蚊に刺された場合は数時間から数日で痒みが引き、跡も平らになる。しかし、マダニは皮膚に頭部を突き刺し、セメントのような物質で自らを固定して数日間にわたり血を吸い続ける。そのため、噛まれた箇所は硬いしこりのようになり、強い赤みが長期間消えない。
さらに特徴的なのが、ライム病などの感染を示す「遊走性紅斑」だ。噛まれた中心部から同心円状に赤みが広がっていくこの症状は、見逃してはならない危険信号である。鏡を使わなければ見えない太ももの裏や脇の下、頭皮などは特に注意深く観察する必要がある。