「形が違うだけ」と思ったら大間違いだ。ホール缶とカット缶は、使われているトマトの品種そのものが異なる。
丸ごとのホール缶に使われるのは、主に細長い形状のサン・マルツァーノ系品種。皮が薄く、果肉が肉厚で、種が少ない。加熱することで繊維が崩れやすく、濃厚なソースに仕上がるのが特徴だ。
一方、カット缶に使われるのは丸型の品種。こちらは型崩れを防ぐためにクエン酸が強めに添加されていることが多く、果肉もしっかりしている。さっと仕上げる冷製パスタやスープにはカット、じっくり煮込むカレーやミートソースにはホール。この使い分けこそが、プロとアマの境界線だ。