いまや全国区のご当地ラーメンとして定着した小田原系ラーメン 元祖の歴史は、昭和初期の湯河原で創業した「味の大西」から始まりました。創業者が考案した独自の調理法と豪快な盛り付けは、肉体労働に励む地元の人々の胃袋を支え、やがて門下生たちによって西湘一帯へと広がっていきました。
小田原系ラーメンを定義づける視覚・味覚の特徴は、以下の要素に集約されます。
- 漆黒の豚骨醤油スープ:豚骨ベースの出汁に、キレと焦がし感のある濃口醤油タレを強めに効かせた独特のブラックスープ。
- 厚いラードの油膜:スープの表面を熱々のラードが覆い、最後まで冷めない保温効果とコクを生み出します。
- 多加水のピロピロ平打ち縮れ太麺:濃密なスープをしっかりと持ち上げる、独特の弾力と柔らかさを持つ麺。
- 薬味のアクセント:三つ葉や柚子皮が添えられ、濃厚な油分の中に爽やかな清涼感をもたらします。
これらが渾然一体となった一杯は、二郎系や家系とも異なる「元祖ならではの中毒性」を放ち続けています。