美術館の敷地は、緑豊かな長崎水辺の森公園と境界なく隣接している。鑑賞の合間に庭園へ連なるカフェテラスへ出れば、目の前には長崎港の美しい波光と大型客船のシルエットが広がる。アートの余韻に浸りながら海風を感じる時間は、このロケーションならではの贅沢だ。
こうした「景観とアートの共生の仕組み」は、近年の観光・文化芸術産業における成功モデルとして脚光を浴びている。美術品を鑑賞するだけに留まらず、公園の芝生で過ごす人々や散策を楽しむ市民が自然とアート空間に入り込む。このゆるやかな繋がりのデザインが、地域全体の賑わいと交流を生み出す触媒となっている。