父が世を去ったとき、まだ2歳だった息子・尾崎裕哉。彼が成長し、音楽の道を歩み始めたことで、尾崎豊の遺産は新たな命を宿すこととなった。父の面影を強く宿す歌声と佇まいは、テレビ番組での歌唱時に列島を震撼させ、リアルタイムのファンのみならず若い世代の心も激しく揺さぶった。
裕哉は単なる父の模倣にとどまらず、自身の葛藤や現代社会の空気を織り交ぜながらオリジナル楽曲を発表し続けるとともに、父の残したマスターピースを歌い継いでいる。血脈を通じて再解釈される楽曲群は、尾崎豊が残したメッセージが特定の時代に閉じ込められたものではなく、普遍的な人間の葛藤を描いたものであることを証明している。