ドラマのベースとなっているのは、警察小説の旗手として知られる麻見和史の傑作小説『警視庁文書捜査官』シリーズ(角川文庫)です。緻密なプロットと論理的な謎解きが高く評価されている原作ですが、ドラマ版への移植にあたって大胆な脚色が施されています。
最大のアレンジは、主人公の性別とバディ設定の変更です。原作における主人公は男性刑事ですが、ドラマ版では大森美香の脚本により、波瑠演じる女性刑事・矢代朋を主人公に据え、鈴木京香演じる鳴海理沙との「女性バディもの」へと見事に再構築されました。
この大胆な改編により、ハードボイルドな警察小説の骨格を維持しながらも、テンポの良い会話劇やユーモア、感情移入しやすいエモーショナルな人間ドラマが加わりました。「文字の癖」「言葉の選び方」「改行のタイミング」といった微細な言語情報から犯人像をプロファイリングしていく知的な謎解きは、原作の魅力を忠実に再現しています。