泥汚れと対峙する際、最大の禁忌とされるのが「いきなり濡らすこと」である。水につけた瞬間、土の粒子が液状化して布地の網目奥深くへと侵入してしまうからだ。日本石鹸洗剤工業会の啓発資料やプロのクリーニング師の知見でも、まずは「徹底的に乾かすこと」が泥対策の絶対法則とされている。
濡れたままの衣類は天日干しやドライヤーで完全に乾燥させる。乾ききった泥は、手で払ったり硬めのブラシで軽く擦ったりするだけで、驚くほどパラパラと剥がれ落ちていく。この下準備だけで、繊維に付着した泥粒子の7割近くを物理的に除去することが可能だ。