彼のキャリアを語る上で欠かせないターニングポイントがある。東映株式会社が手がけた『仮面ライダー鎧武』での主演だ。従来の特撮ヒーローの枠組みを塗り替えるような激しいアクションと、葛藤を抱える主人公の繊細な心理描写。劇中で見せた変身ポーズやアクロバティックな立ち回りは、当時の子どもたちだけでなく大人の視聴者をも熱狂させた。
東映の撮影所での厳しい日々は、彼にとって表現者としての原点となった。「ヒーローを演じ切る」という重圧を跳ね返し、スーツアクターと息を合わせた極限の立ち回りを追求。この作品での経験が、アクションを単なる「動作」ではなく「感情の吐露」へと昇華させる土台を作ったと言える。