かつて三重県津市(旧白山町)に位置した日生学園第一高等学校は、全国から全寮制による徹底した規律指導を求めた生徒が集まる場所だった。当時の生活指導は苛烈を極め、早朝4時半の起床とともに始まる「心身鍛錬」運動は、外部の想像をはるかに絶する代物だったという。
床を素手と雑巾でひたすら磨き上げる「全開掃除」や、大声を張り上げて校歌を唱和する毎日。私語は厳禁、テレビやラジオといった娯楽は一切遮断された。娯楽から遮断された空間で求められたのは、完全なる服従と自尊心の解体、そして再構築である。個人の意思よりも集団行動の規律が最優先される過酷な環境において、若き日の凄まじい忍耐力が培われていった。