『バトル・ロワイアル』シリーズの根底にあるのは、「理解し合えない大人と子ども(国家と若者)の分断」というテーマです。このテーマを表現するにあたり、前作のキタノと今作のRIKIは実に見事なコントラストを描き出しています。
前作のキタノ(ビートたけし)は、崩壊していく家庭と社会の中で居場所を失った中年男性の「諦念と哀愁」を漂わせ、淡々と殺し合いのルールを告げました。その静けさこそが日常のすぐ隣にある狂気を際立たせ、観客に底知れぬ恐怖を与えたのです。
対する『バトル・ロワイアルII』のRIKI(竹内力)は、全身から怒りと敵意をむき出しにして生徒たちへ襲いかかります。ラグビーボールを小脇に抱え、迷彩服に身を包んで咆哮するその姿は、国家という暴力装置そのもの。「静寂のキタノ」と「暴風のRIKI」という対極の構図こそ、続編として前作の呪縛を打ち破るための最大の武器でした。