ウスターソースと中濃ソースの違いを正しく言えますか?実は原材料の配合や粘度だけでなく、地域ごとの驚きの食文化やおすすめの使い分けが存在します。代用レシピの秘訣まで、知っておくべき決定的な理由と詳細をわかりやすく解説します。
農林水産省が定めるJAS規格(日本農林規格)において、私たちが日常的に呼ぶソース類はすべて「ウスターソース類」というひとつの品目に包括されています。その中で、液体の粘り気を示すJAS規格の粘度基準によって、以下の3つに厳密に区分されています。
- ウスターソース:粘度が0.2Pa・s未満(サラサラとした低粘度)
- 中濃ソース:粘度が0.2Pa・s以上2.0Pa・s未満(適度なとろみを持つ中粘度)
- 濃厚ソース(とんかつソース等):粘度が2.0Pa・s以上(ドロッとした高粘度)
この粘度の差を生み出しているのが、原材料と野菜果実の配合比率および搾汁工程の違いです。ウスターソースは19世紀のイギリス・ウスターシャー州で誕生した歴史を持ち、トマト、玉ねぎ、人参、りんごなどの野菜・果実を香辛料や食酢とともに煮込み、搾った上澄み液や微細な繊維のみを熟成させて作られます。そのため、沈殿物が少なく極めてスパイシーでシャープなキレが際立ちます。
対照的に中濃ソースは、日本人の嗜好に合わせて戦後に開発された日本独自の規格です。野菜や果実のパルプ質(繊維質)を豊富に残し、デンプンなどを加えて適度な粘性を持たせています。とんかつソースとの違いという観点で見れば、中濃ソースはウスターソースのスパイシーな爽快感と、とんかつソース(濃厚ソース)の深いコクと甘みを足して2で割った「ハイブリッド調味料」と位置づけられます。