1960年代半ば、日本のテレビ界はカラー放送の本格的な黎明期を迎えていた。その中心にいたのが、TBSテレビと円谷プロダクションのタッグだ。「特撮の神様」と称される円谷英二は、カラー画面でいかに視聴者を惹きつけるかを追求していた。
円谷英二の妥協なき映像制作の情熱に応えるべく、科学特捜隊の装備や衣装には破格の予算と手間が投じられた。ヘルメットの風防ガラスの反射、ブーツの革の質感、そして胸のマーク。テレビ画面越しに伝わる本物感に、全国の子供たちが釘付けになった。制服ひとつに注ぎ込まれたメディアクリエイターたちの熱量が、時代の熱狂を生み出したのだ。