彼のビジュアルに対する美意識は、ミリ単位の妥協すら許さない。ドキュメンタリー映画『E.YAZAWA ROCK』で見せたリハーサル風景の緊迫感そのままに、ステージ上の立ち姿から髪の乱れ方に至るまで、すべてが計算された美学の上に成り立っている。激しいマイクスタンドのアクションを繰り出し、汗を流しながらも崩れないあの独特のスタイルは、彼のストイックな生き様そのものを映し出している。
前人未到の金字塔となった「50周年記念ツアー MY WAY」のステージでも、その圧倒的な存在感は変わらなかった。往年のクラシックスタイルを現代的なニュアンスで再構築したフォルムは、長年のファンだけでなく、初めて彼のライブに触れた観客をも息を呑ませた。時代が変わろうともブレない芯の強さと、常に進化を求める柔軟性。その双方がヘアスタイルという視覚的表現にも結実している。