資産家として知られた野崎幸助氏と、当時20代前半だった須藤早貴被告の結婚は、当初から世間の好奇の目にさらされていた。54歳という極端な年の差婚。月々支払われていたと言われる莫大な手当。そして、野崎氏の死後に浮上した全財産を地元・田辺市に寄付するという「遺言書」の存在が、相続問題の構構をいっそう複雑にした。
遺族側との間で繰り広げられた遺産をめぐる泥沼の民事訴訟は、刑事裁判の行方にも影を落とす。巨額の遺産は誰の手へ渡るのか。カネと欲望が入り乱れる愛憎劇の裏には、当事者しか知り得ない歪んだ関係性が横たわっていた。