「うーん、マンダム」の影響力は、単なる一過性のCMブームにとどまりませんでした。1970年代の子供たちは誰もが顎を擦りながら「うーん、マンダム」と物真似をし、バラエティ番組や漫画の中で数え切れないほどのパロディが生まれました。
特にカルチャーシーンにおける有名なオマージュとして知られるのが、漫画家・荒木飛呂彦氏による傑作『ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン』です。作中に登場する敵スタンド使い「リンゴォ・ロードアゲイン」の操るスタンド能力の名前はまさに「マンダム(MANDOM)」であり、彼の行動指針である「男の世界」という信条も、ジェリー・ウォレスの楽曲および一連のCMコンセプトへのリスペクトから名付けられています。
また、マンダム社自身もその後、時代ごとのトップスターを起用した挑戦的なプロモーションを継続。1990年代から2000年代にかけては木村拓哉氏を起用した「ギャツビー(GATSBY)」のCMで社会現象を巻き起こすなど、「うーん、マンダム」で培われた男性の美意識を先取りするマーケティング哲学は、現在に至るまで同社の遺伝子として受け継がれています。