ここで、即席麺の専門家や食通たちが密かに実践している門外不出のプロ技を公開しよう。インスタント麺のスペシャリストとして知られる大和イチロウをはじめとするマニアたちが口を揃えるのは、「水分管理」と「乳化の強化」だ。
第一の裏技は、湯切りスタイルで作る「超濃厚濃縮スープ」。規定量450mlの湯で麺を茹でるのではなく、麺は別鍋で硬めの「バリカタ」状態(約1分20秒)に茹で上げる。丼には粉末スープ、付属の調味オイルに加え、無調整豆乳50ml、ラード小さじ1、練りごま小さじ半分をスタンバイ。そこに熱湯200mlだけを注いで激しく攪拌する。最後に湯切りした麺を投入すれば、博多の老舗でしか味わえないド豚骨のトロリとした舌触りと芳醇な香気が出現する。
さらに、仕上げに黒コショウと数滴の米酢を垂らす。酢の微かな酸味が動物性の油脂をキュッと引き締め、スープを飲み干したくなるほどのキレを生み出す。この一手間だけで、百円台の即席麺が一杯千円超の専門店の味へと昇華する。