在日ウクライナ大使館の領事窓口には、日々多様な相談が持ち込まれる。日本からの復興支援事業に携わる技術者や人道支援団体の関係者、そして祖国に残る家族の安否を気遣う在日ウクライナ人たちだ。ビザ発給の手続きは厳格を極める。安全保障上のリスクを排除しつつ、現地で本当に必要とされている支援の手をいかに滞りなく送り込むか。書類の一行一行に、現地の命運がかかっている。
人道支援物資の受付デスクにも、日本全国の市民や企業から連日問い合わせが相次ぐ。防寒具、医療品、小型発電機、地雷除去に関連する特殊資機材まで、求められる支援の内容は戦況に応じて刻々と変化している。大使館員は外務省をはじめとする日本の関係各庁と緊密に協議を重ねながら、膨大な通関手続きと物流網の確保に追われていた。「善意を確実に届けること、それが私たちの前線です」。対応にあたる職員の言葉には、一切の迷いがない。