ブームの火付け役となり、いまや定番として定着したのが「食」と「プロダクト」の領域です。その象徴的存在が、昭和レトロな純喫茶で味わうクリームソーダです。鮮やかなエメラルドグリーンのソーダ水に真っ白なバニラアイス、そして真っ赤なシロップ漬けチェリーというコントラストは、写真映えのアイコンとして不動の地位を確立しました。老舗喫茶店には週末になると開店前から長蛇の列ができ、若者たちが店内のステンドグラスや革張りのソファーとともに撮影を楽しむ光景が定着しています。
テーブルウェアの分野では、愛知県の老舗ガラスメーカー・石塚硝子が手がける昭和レトロなグラスとして爆発的ヒットを記録した「アデリアレトロ」が見逃せません。昭和40年代から50年代にかけて日本の食卓を彩った花柄や動物モチーフのプリントグラスを現代の品質基準で復刻した同シリーズは、累計出荷数150万個を突破する大ヒットを記録しました。単なるコレクションにとどまらず、自宅でのおうちカフェを楽しむための必須アイテムとして親しまれています。
さらに、原色使いが鮮やかな昭和レトロな家電特有のポップデザインも再評価が進んでいます。丸みを帯びたフォルムのトースターや、どこか愛嬌のある手回しタイマー付き扇風機、花柄の保温ポットなどは、ミニマル一辺倒だったインテリアにアクセントを加える主役として愛好者を増やしています。