この製品の歴史は19世紀末にさかのぼる。薬剤師のランスフォード・リチャードソンが愛する息子のために開発した軟膏がすべての始まりだった。その後、グローバル企業であるプロクター・アンド・ギャンブルの傘下を経て、日本では大正製薬が販売を担い、長年にわたり広く浸透している。分類上は指定医薬部外品として扱われ、薬局だけでなくドラッグストアやコンビニでも手に入る身近な存在だ。
かつては外用鎮痛消炎薬の技術を応用した画期的な胸部塗布薬として登場し、現代の医薬品産業においても独特の立ち位置を保ち続けている。しかし、手軽に入手できる指定医薬部外品という安心感が、ときに消費者の油断を生み出す要因にもなっている。成分の特性を知らずに万能薬として扱ってしまう落とし穴に留意したい。