舞台や映像作品で声を張り上げるシーンが多い土屋にとって、声帯は命とも言える道具だ。ここ数年、彼女のトレードマークであるハスキーで芯のある声に、わずかな異変を感じていた視聴者も少なくなかった。限界までだましだまし使ってきた喉は、すでに悲鳴を上げていたのだ。
医師からの強い勧めもあり、スケジュールが一段落したタイミングで手術に踏み切った。周囲には「少し休めば大丈夫」と気丈に振る舞っていたが、実際には声を失うかもしれないという恐怖との戦いがあったはずだ。沈黙を強いられるリハビリ期間は、彼女にとって想像以上に過酷な試練だったに違いない。