つくばKEK(大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構)は、粒子を光の速度近くまで加速して衝突させる巨大な装置群を備えた、日本が世界に誇るメガサイエンス拠点です。国内外から年間数千人もの研究者が訪れ、物質の最小単位である素粒子 宇宙の謎 解明に向けた基礎研究から、新薬開発や次世代バッテリー開発といった応用科学まで、幅広い実験が日夜繰り広げられています。
KEKの名を世界に知らしめた金字塔といえば、2008年のノーベル物理学賞受賞につながった小林益川理論 ノーベル物理学賞の実証実験です。物質と反物質のわずかな性質の違い(CP対称性の破れ)を予測した理論を、KEKの加速器「KEKB」と「Belle測定器」が実験によって証明し、理論発表から35年の時を経て世界中を震撼させました。この確固たる実績が、現在の次世代プロジェクトへと脈々と受け継がれています。
施設内には、物理学のフロンティアを切り拓く巨大加速器だけでなく、放射光を利用して物質のミクロ構造を暴く実験棟が立ち並びます。専門機関としての敷居の高さとは裏腹に、科学の面白さを社会に還元する広報活動にも極めて積極的であり、知的好奇心を刺激するスポットとして広く一般にも門戸を開いています。