トースター調理最大の難所は、電熱線と食材の近さゆえに起きる表面の焦げ付きだ。この問題を解決する切り札が「アルミホイルのドーム被せ」と「余熱ベイク」の2段構えテクニックである。
焼き始めの最初の10分間は、ふんわりとドーム状に空間を持たせたアルミホイルを天面に被せて加熱する。これにより直接の強火を遮断しながら、内部へじんわりと均一に熱を行き渡らせ、アパレイユを中心までムラなく凝固させる。パイ生地の底まで熱を届かせるため、天板ではなく網の上に直接ココットや耐熱型を置くのも重要なコツだ。
生地が固まったらアルミホイルを外し、最後の3〜5分で一気に表面へ美しいきつね色の焼き目をつける。スイッチが切れた後も扉を開けず、庫内の余熱で3分間休ませる。このわずかな保温時間が、卵のなめらかな舌触りを損なわずに中まで完璧に火を通すプロ直伝の境地である。