囲碁将棋の文田が手がけるネタの最大の特徴は、日常の些細な違和感を極限まで論理的に拡大解釈していく「屁理屈の芸術」にあります。
文田の思考プロセスは、まさに囲碁の手筋そのものです。序盤に何気なく置いた一つの言葉やシチュエーションが、中盤から終盤にかけて強烈な伏線として機能し、盤面全体がひっくり返るような爆笑を生み出します。6分間の長尺漫才を競う『THE SECOND 〜漫才トーナメント〜』で圧倒的な強さを見せつけたのも、この構成力がテレビの短尺ネタとは一線を画す深みを持っていたからです。
お笑い評論の観点から見ても、文田のネタ作りは「観客の認知のズレを巧みに誘導する心理的アプローチ」が極めて秀逸です。185cmの大男がくだらないテーマに対して異常な熱量と精緻な論理で語り倒すというギャップが、知的な快感と大衆的な笑いを同時に成立させています。