特定の相手に対して身体が拒絶を示すとき、脳内では何が起きているのか。精神科医の指摘によれば、鍵を握るのは脳の奥深くにある「扁桃体(へんとうたい)」だ。この部位は、原始的な恐怖や不安、危険を察知するセンサーの役割を果たしている。過去の不快な記憶やトラウマがトリガーとなり、脳はその相手を「物理的な脅威」とみなすのだ。
結果として、闘争・逃走反応(ファイト・オア・フライト)が引き起こされ、アドレナリンが大量に分泌される。心拍数は上昇し、呼吸は浅くなり、筋肉は緊張する。これが、私たちが自覚する「拒絶反応」の正体だ。意思の力でこの反応を止めようとすることは、飛んでくる弾丸を目で見て避けるのと同じくらい困難なことなのである。