競技引退後の転身として最も鮮烈だったのが、NHK総合『サンデースポーツ』のリポーター就任だろう。元トップ選手がキャスターを務めるケースは少なくないが、彼女のアプローチは一線を画していた。単にスタジオで原稿を読むのではなく、現場へ足を運び、競技者の心の揺らぎや覚悟を丁寧に聞き出す姿勢が多くの共感を呼んだ。
そこにあったのは、選手心理を肌感覚で理解しているからこその深いスポーツジャーナリズムへの敬意だ。自らの知名度におごることなく、取材対象者の魅力を最大限に引き出す語り口は、視聴者のみならず多くのスポーツ関係者からも高く評価された。