田名八幡宮を語る上で欠かせないのが、毎年盛大に執り行われる例大祭と、そこで奉納される伝統芸能「田名八幡宮の獅子舞」です。この獅子舞は、地域の貴重な歴史的遺産として相模原市指定無形民俗文化財に指定されています。
この神事は「一人立ち三頭獅子舞」と呼ばれる形態をとり、父獅子、母獅子、子獅子の3頭が笛や太鼓の調べに合わせて勇壮かつ優美に舞い踊ります。古くは悪霊退散や疫病除け、さらには干ばつ時の「雨乞い」を祈念して奉納されたと伝えられており、舞手の息の合った足さばきと力強い所作は観る者を圧倒します。
保存会の方々や地元有志の手によって技術と精神が脈々と受け継がれており、例大祭当日には境内が熱気と歓声に包まれます。伝統芸能が過疎や担い手不足で途絶えがちな現代において、世代を超えて受け継がれるコミュニティの絆を体感できる貴重な機会となっています。