天覧試合と混同されやすい言葉に「台覧試合(たいらんじあい)」と「御前試合(ごぜんじあい)」があります。これらは観戦される「主客の身位」によって厳格に使い分けられています。
まず「台覧試合」とは、皇太子殿下や皇太子妃殿下、あるいは宮家をはじめとする皇族方がご覧になる試合を指します。「台覧」の「台」は三台(三公)や高台を意味し、古くから皇太子や貴人に対する敬称として使われてきました。例えば、秋篠宮ご一家や他の皇族方がスポーツの全国大会などを視察・観戦される場合は、天覧ではなく台覧試合となります。
一方の「御前試合」は、主に歴史的な文脈において将軍や大名、君主の面前で行われた試合を指す言葉です。江戸時代の徳川将軍家の上覧武術や、講談などで有名な寛永御前試合などがその代表例です。現代の日本語表現として、天皇陛下がご覧になる試合を「御前試合」と呼ぶことはありません。
このように、「天皇陛下=天覧」「皇族方=台覧」「将軍・大名など=御前」という明確な序列と区別が存在している点は、教養として押さえておきたい重要ポイントです。