宇都宮虎丸の代名詞といえば、雄大な虎のオーラを纏って強烈な弾道を叩き込む「タイガードライブ」だ。力任せのシュートではなく、しなやかな体躯から放たれる圧倒的な破壊力は、アジア予選の強豪たちを次々と薙ぎ払っていった。しかし、彼の真価は単独技にとどまらない。
豪炎寺とのコンビネーションから生まれた「タイガーストーム」、さらには基山ヒロトを加えた最強の3トップによる「グランドファイア」など、連携技において虎丸は爆発的なシナジーを生み出すエンジンとなった。一人で局面を打開する個の力と、味方の強みを極限まで引き出す協調性。この両輪が揃っていたからこそ、世界各国の強豪ディフェンダーも彼の変幻自在なアタックを捕らえきれなかったのだ。
後の時代を描いた作品群では、かつてのラジコン好きという少年らしい一面を進化させた「RCシュート」を披露するなど、プレースタイルの幅は年齢とともに更なる広がりを見せた。力強さの中に遊び心と戦術眼が共存する技の数々は、彼が唯一無二のフットボーラーである証左といえる。