今年のビーチウェア市場を牽引しているのは、従来の「隠すための水着」という固定観念を覆す、意匠を凝らしたデザイン群だ。リゾートやホテルのプールサイドで他人の視線を気にせず自分らしく過ごしたいという需要に応え、メーカー各社は立体裁断やディテールの工夫を凝らした新作を相次いで投入している。
なかでも注目すべきは、部位ごとの悩みに特化したシルエットの進化である。ぽっこりとお腹が出やすい下腹部には、ギャザーやシャーリングを絶妙な位置に配置したカシュクール風のワンピースタイプが威力を発揮する。ウエストラインを高く見せるハイウエスト設計と組み合わせることで、脚長効果と腹部の抑圧感を無理なく両立させることが可能となった。
一方、二の腕の太さや肩まわりの肉感をカバーしたい層からは、フリル袖やパフスリーブをあしらったデザインが絶大な支持を集めている。袖のボリューム感がコントラストを生み、視覚的効果によって腕全体を華奢に見せる仕掛けだ。さらに太ももやヒップラインに対しては、フレアスカートやショートパンツが一体となったAラインシルエットが定番の座を固めており、歩くたびに揺れる裾が自然な陰影を作り出し、気になる肉感をスマートに消し去ってくれる。