時計の針を2000年代半ばに戻してみよう。東方神起をはじめとする完璧なビジュアルを誇るスターたちがアジアを席巻していた時代、SMエンターテインメントから大型ボーイズグループ「SUPER JUNIOR」の一員として彼が登場したときの衝撃は、今振り返っても異様だった。ぽっちゃりとした体型に愛嬌たっぷりの笑顔。一部の心ないネットユーザーは彼を嘲笑し、早晩グループから淘汰されるだろうと高をくくっていた。
しかし、それは致命的な見誤りだった。彼は自らの体躯をコンプレックスとして隠すのではなく、最大の武器として提示したのだ。笑われるのではなく、自ら笑いを巻き起こす。「規格外」であることを逆手に取り、バラエティ番組では誰もが親近感を抱くキャラクターを確立していった。嘲笑を喝采へと塗り替えてきた彼の足跡は、美の基準が極めて狭量だった当時のK-POP界において、間違いなく静かな革命だったと言える。