猫の飼育において多くの飼い主が最初に直面する疑問が、「猫の盛りはいつから始まるのか」という点です。一般的に、子猫が初めての発情期を迎える月齢は生後6〜10ヶ月頃とされています。ただし、これには個体差があり、早い猫では生後4〜5ヶ月で兆候を示すケースもあれば、長毛種などの一部の品種では生後1歳を過ぎてから初発情を迎えることも珍しくありません。目安となるのは体重で、成猫時の体重の約70〜80%(およそ2.3kg〜2.5kg以上)に達した段階で生殖器官が成熟し、発情の準備が整います。
また、猫は「季節繁殖動物」かつ「長日照動物」という独自の生理特性を持っています。自然界において猫の発情は、1日の日照時間が12〜14時間以上になると誘発される仕組みです。そのため、屋外環境における猫の発情期の季節ピークは、日照時間が急速に伸びる2月〜4月(春の繁殖期)と、初夏から盛夏にかけての6月〜8月の年2回訪れるのが一般的です。
しかし、現代の完全室内飼育環境下では事情が大きく異なります。夜間でもLED照明などで明るい室内で過ごす飼い猫は、脳の松果体が光を感知し続けるため、季節を問わず1年を通じて発情を繰り返す「通年発情」に陥りやすい傾向があります。冬場であっても室温と照明環境が整っていれば発情が誘発されるため、季節外れであっても突然の行動変化に対する警戒が必要です。