店頭以上に過酷を極めたのが、豊島屋公式通販を舞台にしたオンライン上の争奪戦でした。午前8時10分の販売開始と同時に全国から猛烈なトラフィックが殺到し、サーバーが完全にダウン。画面には接続エラーのメッセージが表示され続け、購入手続きの途中で決済画面に進めなくなるユーザーが続出しました。
SNS上では、当時の混乱を伝えるリアルな声が次々と投稿されました。リアルタイム検索では「鳩サブレ」「限定缶」「豊島屋」などの関連ワードが終日トレンド上位を独占。「カートに入ったのに決済エラーで弾かれた」「朝から3時間リロードし続けても繋がらない」「炎天下の店舗に並んだが整理券が目の前で配布終了になった」といった悔しさと落胆の声がタイムラインを埋め尽くしました。
ここまで需給が逼迫した要因は複数存在します。第一に、130周年という唯一無二のメモリアルイヤーであり、過去に例を見ない「専用ミニチュア缶」というプロダクトデザインの完成度が極めて高かった点です。第二に、当初は数量限定生産であったため、「この日を逃せば二度と手に入らない」という消費者の心理的切迫感が極限まで高まったことが挙げられます。生産ラインの物理的制約を遥かに超える需要が、一極集中した結果でした。