藤原ここあ先生のキャリアは、類稀なる早熟の才能から始まりました。1998年、わずか14歳の若さで第7回エニックス21世紀マンガ大賞の佳作を受賞し、翌年に読切作品『Calling』で鮮烈なデビューを果たします。
初期の代表作である『わたしの狼さん。』や、その続編・派生作となる『dear』では、ファンタジー世界を舞台にした切なくも温かい人間ドラマを描き、一躍人気作家としての地位を確立しました。そして2009年から『ガンガンJOKER』で連載を開始した『妖狐×僕SS』が社会的な大ヒットを記録します。
最高級マンション「妖館」を舞台に、妖怪の先祖返りである住人たちとボディーガード(SS)の絆を描いた本作は、2012年にテレビアニメ化され爆発的な人気を獲得しました。単なるラブコメディにとどまらず、転生や宿命といったシリアスなテーマを丁寧に織り込んだ重厚な結末は、今なお屈指の名作として語り継がれています。