園内でも一際ユニークなエリアが、万葉集に詠まれた植物や古来より生活に役立てられてきた草木を集めた万葉薬用園だ。ここでは、風邪薬や漢方として親しまれてきた珍しい薬用植物・ハーブが整然と植栽されており、それぞれの解説プレートを読み進めるだけでも好奇心が刺激される。
日本の植物分類学の父と呼ばれる牧野富太郎博士が生涯をかけて愛したような野生の草花も多く見られ、学術的にも非常に興味深い構成となっている。全国の公立植物園が加盟する日本植物園協会のネットワークを通じた保全活動や展示の工夫も随所に見受けられ、単なる観光地にとどまらない深い学びの場としての役割も果たしている。