特任教授への就任ルートは、一般的な公募採用と関係者からの「一本釣り(推薦・指名)」に大別されます。求められる採用条件は担当するプロジェクトの性質によって大きく異なります。
研究型プロジェクトであれば「博士号(Ph.D.)の保持」や「査読付き論文の実績」が必須条件です。一方、産学連携や実践教育を掲げるポストでは、学位の有無よりも「上場企業での役員経験」「特許取得実績」「官公庁での政策立案経験」「卓越した社会的知名度」といった実務実績が何より重視されます。
キャリアとしての特任教授には、以下のような明暗が存在します。
【メリット】
・一般教員が抱える入試監督や学内委員会といった煩雑な学内行政業務を免除され、研究や教育活動に専念しやすい環境が整っている。
・大学の高度な研究設備や図書館、研究費などのインフラをフル活用できる。
・「大学教授」という公的な社会的信用と肩書を獲得できる。
【デメリット】
・任期満了による雇い止めリスクが常に付きまとい、長期的なライフプランが描きにくい。
・退職金制度の対象外となるケースが多く、ボーナスも年俸に含まれる形態が基本。
・学内における発言権や人事権(教授会での議決権)が制限される大学が少なくない。