タリーズ日本進出の物語は、創業者・松田公太氏の情熱なしには語れない。1990年代半ば、アメリカで開かれた友人の結婚式で口にした1杯のカフェラテ。その鮮烈な味に衝撃を受けた松田氏は、米国Tully's Coffee Corporationの創業者であるトム・オキーフ氏に直談判を試みた。
実績も資本もない若き起業家の熱意に打たれたトム・オキーフ氏は、日本での独占契約を許諾。1997年8月、東京・銀座にタリーズコーヒー日本1号店が産声を上げた。スターバックスが先行していた市場で、手動マシンによる抽出と手作りのフードメニューを武器に、タリーズは瞬く間に熱狂的なファンを獲得していく。
「本物の味とくつろぎの空間を提供する」。その揺るぎないクラフトマンシップこそが、のちに伊藤園を惹きつけるブランドの源泉となった。