タブレット純(本名・田渕由紘)のキャリアは、日本の芸能界を見渡してもきわめて異例だ。幼少期からラジオから流れる歌謡曲に心奪われ、少年時代にはすでに膨大なレコードを収集。高校卒業後は古本屋勤務などを経て、27歳のときに運命の転機を迎える。
日本のムード歌謡の最高峰グループ「和田弘とマヒナスターズ」の同名リーダー・和田弘氏に弟子入りを果たし、なんと「田渕純」の名で同グループのボーカルとしてデビューを飾ったのだ。伝説的グループの最年少メンバーとしてステージに立った経験は、彼の音楽的基盤を決定づけるものとなった。
マヒナスターズ解散後は、自らの得意とする音楽知識と独特の哀愁を融合させた歌謡漫談のスタイルを確立。現在はトルバドール音楽事務所に所属し、ウクレレを手に高音の美声と自作のイラストで爆笑と郷愁を誘う独特のピン芸で唯一無二の立ち位置を築いている。