なぜ、これほど長い年月が経った今になって調査が行われるのか。その理由は、日本の水中考古学とロボティクス技術の劇的な融合にある。これまでの潜水士による目視調査とは異なり、2026年のシステムは海底の泥を乱すことなく、非破壊で内部の構造を可視化できる。
プロジェクトを率いる海洋考古学の研究チームは、「宝探しが目的ではない」と語る。彼らが狙うのは、840年間手つかずのまま海底の泥の中に埋もれている可能性のある、平家一門の乗船や当時の武具の残骸だ。もし剣の鞘や装飾品の一部でも見つかれば、歴史の教科書が根底から書き換わることになる。