インターネット上のコミュニティやSNSで定期的に話題にのぼるのが、「スシロー岸部店こそがブランド発祥の地ではないか」という言説です。しかし、社史や当時の事業登記などの公開記録を紐解くと、事実関係には明確な違いがあります。
スシローの原点は、1975年に大阪市阿倍野区で創業した個人経営の寿司店「鯛すし」に遡ります。その後、1984年6月に回転寿司事業への本格参入として大阪府豊中市にオープンした「すし太郎 庄内店」が実質的な回転寿司1号店です。ではなぜ、スシロー 1号店 吹田というキーワードとともに、岸部店が「発祥の地」として語り継がれているのでしょうか。
その背景には、運営母体の本社が長年にわたり吹田市江坂町に置かれていた事実があります。吹田市内において極めて早い時期からドミナント展開を支え、地元客に愛されてきたのが吹田市岸部北 回転寿司の代表格である岸部店でした。同社が巨大グローバル外食チェーンへと飛躍する過程を現場で支え続けてきた経緯から、ファンの間で「本拠地・吹田を代表する聖地」としての認識が定着し、いつしか「スシロー岸部店 発祥の地」という伝説的な呼び名へ昇華したと考えられます。