1990年代初頭の日本の音楽シーンは、ビーイング系アーティストがチャートを席巻する空前のブームの渦中にあった。当時、週刊少年ジャンプで連載中だった『SLAM DUNK』のアニメ化プロジェクトにおいて、集英社および東映アニメーションがタッグを組んだ相手こそが、このビーイングだった。
制作陣が求めたのは、単に子どもの耳を引くわかりやすい主題歌ではない。湘北高校バスケットボール部が放つ泥臭い汗の匂い、コートに散る剥き出しの情熱、そして赤木晴子への不器用で真っ直ぐな恋心――それらをリアルな質感で表現できる、骨太なロックサウンドだった。アニメの劇伴や主題歌の概念そのものを塗り替えるという野心的な試みが、このコラボレーションの出発点となった。