かつては多くの自治体が「ゴミ収集車の中での破裂・火災防止」を目的に穴あけを指示していました。しかし、作業時の摩擦火花や静電気、周囲の給湯器・換気扇などの火種に引火し、作業者が重傷を負う爆発事故が頻発したことを受け、環境省は各自治体へ「穴あけを求めない収集体制」への移行を強く要請しました。
現在、全国の約9割を超える自治体でスプレー缶の捨て方は穴あけ不要へとルールが改定されています。スプレー缶やカセットボンベの多くには、噴射剤としてプロパンガスやLPG(液化石油ガス)、DME(ジメチルエーテル)といった極めて可燃性の高いガスが封入されています。これらは空気より重いため床面やシンクの底に滞留しやすく、わずかな火花でも一瞬で大爆発を引き起こす危険性を秘めています。
穴あけ作業に伴う重大事故を防止するため、まずは「穴を開けずに中身を出し切る」という基本方針を再確認することが安全への第一歩です。