入力中のカーソル直後にあるテキストが消え去る現象。その大半は、文字入力の基本挙動が「挿入」から「上書き」へと意図せず切り替わってしまったことで引き起こされる。通常、PCの文字入力は既存の文章の間に新たな文字を差し込む「挿入モード」がデフォルトだ。しかし、これが何らかの拍子に反転すると、スペースキーを押すたびに空白が差し込まれるのではなく、後ろの文字が空白によって塗りつぶされてしまう。
キーボードを叩く指がほんの数ミリずれただけで、画面上では静かな惨劇が幕を開ける。消去キー(BackspaceやDelete)に触れてもいないのに文字が消えるため、多くのユーザーがOSのバグやアプリケーションのクラッシュと誤認してしまう。だが、これはシステムがプログラミング通りに「上書き」を実行しているにすぎない。