スヌーピーの生みの親であるチャールズ・M・シュルツ(Charles M. Schulz)は、1922年11月26日、米ミネソタ州ミネアポリスの理髪師の家庭に生まれました。幼少期から「スパーキー」の愛称で親しまれ、新聞のサンデー・コミックス(日曜版漫画)に夢中になる内気な少年時代を過ごします。
学校生活ではスポーツも勉強も目立たず、コンプレックスを抱えがちだったシュルツ。高校時代には卒業アルバムに描いたイラストが不採用になるなど、数々の挫折を経験しました。第二次世界大戦での過酷な従軍生活を経て、通信教育の美術学校「アート・インストラクション・スクール」の講師を務めながら、自作の漫画を出版社へ持ち込む日々が続きます。
作中に登場する心優しいけれど不器用な少年、チャーリー・ブラウンのモデルは、紛れもなくシュルツ自身です。「凧揚げをすれば木に引っかかり、野球をすれば負けばかり」というチャーリー・ブラウンの報われない日常には、作者が青春時代に味わった劣等感や孤独感が色濃く投影されています。
さらに、作中でチャーリー・ブラウンが密かに想いを寄せる「赤毛の女の子」も実在します。シュルツが青年期に本気で恋をし、プロポーズしたものの拒絶された元同僚の女性ドナ・ジョンソンがモデルです。失恋の痛手すらも作品の切ないスパイスへと昇華させる姿勢こそ、シュルツという表現者の真骨頂でした。