sumikaが手がけた「願い」は、単なるタイアップソングの枠を大きく超え、人間の根源的な愛情と切なさを浮き彫りにしたマスターピースです。テレビ朝日系ドラマ『おっさんずラブ-in the sky-』の主題歌として制作された本作は、2019年12月11日に両A面シングル『願い / ハイヤーグラウンド』としてリリースされ、のちに3rdフルアルバム『AMUSIC』にも収録されました。
当時の特番インタビューや公式コメントにおいて、作詞を担当した片岡健太は「脚本を読ませていただき、登場人物一人ひとりが誰かを純粋に思うがあまりに生じる摩擦や切なさに強く心を動かされた」と語っています。相手を好きになればなるほど、自分のエゴと相手の幸福との間で葛藤が生まれる——。その人間味あふれる痛みをすくい取ることが、本作の出発点となりました。
作曲を担当した黒田隼之介によるメロディは、ピアノとアコースティックギターを基調としながら、ストリングスが感情のうねりを描く壮大なアレンジに仕上げられています。片岡はこのメロディに導かれるように、自身の実体験やドラマの世界観を融合させ、聴き手の胸の最も柔らかい部分を突く言葉を紡ぎ出しました。制作現場において何度も推敲が重ねられた結果、「好き」という直接的な言葉を一切使わずに、究極の愛情を表現する歌詞が完成したのです。