すき家の豚丼をめぐっては、インターネット上でいくつかの誤解や都市伝説が流通しています。フードジャーナリズムの観点から、代表的な3つの誤解を正しく解き明かします。
誤解1:「牛丼のタレで豚肉をそのまま煮込んでいるだけ」
これは最も多い勘違いですが事実ではありません。牛丼のタレは牛肉の赤身と脂のバランスに合わせて醤油の風味と出汁感を前面に出しているのに対し、豚丼のタレは豚バラの融点の高い脂を包み込むために、生姜・ニンニクの隠し味・甘味の比率を大幅に高めた専用タレが使われています。
誤解2:「豚丼は牛丼の完全な下位互換・コストカット商品」
BSE当時の代替品という出自から安物と見なされがちですが、豚肉のトリミングや臭み消しの加熱工程など、下処理の手間は牛丼以上に繊細です。現在では豚肉自体の仕入れ原価が高騰しており、コスト面でも牛丼と遜色ない原価率で提供されています。
誤解3:「読み方は『ぶたどん』でも『とんどん』でも公式にはどちらでも良い」
日常会話ではどちらでも通じますが、すき家の公式アナウンスおよびレジシステム上の正式名称は「とんどん」です(吉野家は「ぶたどん」)。券売機や伝票表記でも長年「とんどん」として管理されてきた歴史があります。