酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液を混ぜ合わせたときに起きる最も基本的な化学変化が「中和反応」です。酸性の性質を示す「水素イオン(H⁺)」と、アルカリ性の性質を示す「水酸化物イオン(OH⁻)」が結びつき、互いの性質を打ち消し合って水(H₂O)と「塩(えん)」と呼ばれる化合物を生成します。
中学校の理科でも登場する塩酸(HCl)と水酸化ナトリウム(NaOH)の反応式は以下の通りです。
HCl + NaOH → NaCl + H₂O
この反応が進むと、酸性(pH0〜6)やアルカリ性(pH8〜14)に傾いていた水溶液のpH値が中性(pH7付近)へと劇的に変化します。さらに、中和反応の過程では熱エネルギーが放出される「中和熱」という発熱反応が起こります。家庭用洗剤のような低濃度水溶液ではほんのり温かくなる程度ですが、高濃度の工業薬品同士を急速に混ぜ合わせると、急激な温度上昇によって液体が突沸・飛散する危険を伴います。